骨盤や背骨に歪みがあるとスタイルが悪くなるだけでなく、全身の不調をきたす場合があります。特に産後は骨盤が不安定になるため、矯正して整えることがスタイル維持や体調を整えることに効果的です。
ここでは、骨盤の歪みや猫背になる原因と施術法、治療期間を解説します。
・骨盤の歪みとは
・猫背とは
・骨盤の歪みや猫背は生活習慣が原因
・骨盤の歪み・猫背による症状
・骨盤の歪み・猫背の原因と対策
・当院の施術方法・改善までの期間
骨盤が前後左右に傾いていることはイメージしやすいと思いますが、筋肉のバランスが悪くなることで歪みが起こります。
出産をすると骨盤が歪む(開く)というのは、よく聞くことだと思いますが、男性や出産を経験していない女性も骨盤は歪みます。
人の背骨は頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個、仙骨と別れているのですが、胸椎の部分、いわゆる背中の部分が丸くなっている状態です。
猫背が進行すると、さらに巻き込み肩と言って両肩が内側へ巻き込んでしまったり、
顎が前方へ突き出してしまう状態にもなります。
猫背状態が長く続くと身体に様々な不調が出てきたり、見た目の印象も悪かったり、
精神的にも落ち込みやすかったりと悪いことずくめとなってしまいます。
実は、骨盤が歪む・猫背になる原因は「生活習慣」にあります。
具体的には、日頃の「悪い姿勢」や「偏った動作」によって骨盤の歪みが作られます。
猫背は生まれつきではなく後天的な習慣で起こってしまいます。
1歳~2歳位の歩き始めの子供の姿勢を想像してみて下さい。
猫背のお子様は想像できませんよね?
その年代の子供は体全体に対して頭がとても重く、その重さを支えるだけの筋力が十分にありません。
ですから頭の位置を重心位置の真上に上手に置いてバランスを取りながら歩いているのです。その結果、背筋がきれいに伸びているのです。
それに対して小学生以上になってくると、筋力もついてくるので猫背の姿勢のままでも頭を支えることはできるようになります。
最近では小学生、中学生の猫背も増えてきている印象があります。
ただ、悪い姿勢や偏った動作をしたからといって、すぐに歪むわけではありません。
これらを繰り返すことにより、一定期間をかけて徐々に歪んでくるのです。
その為、骨盤の歪みはその人の姿勢や動作の歴史を表していると言えます。
そして時間をかけて歪んだ骨盤は、その状態で維持されてしまいます。
なぜ歪んだ状態で維持されてしまうかというと、「形状記憶機能」というものが関係します。
これは、もともと人の身体に備わっている機能で、骨盤矯正・猫背矯正を行う上で必ず考えていかなければならないポイントになってきます。
「形状記憶機能=癖」と考えていただくとイメージしやすいかと思いますが、骨盤が歪んでいるということは、体に歪みの癖がついてしまっているということです。
つまり、骨盤矯正・猫背矯正で骨盤の歪みを整える・猫背を改善させるためには、「形状記憶の解除=歪みの癖を取り除く」ことが重要になります。
骨盤が歪むと姿勢は悪くなり、自ずと背骨が曲がり左右の肩や腰の位置がずれ、それを支える筋肉が常に緊張します。
すると筋肉の側を走る血管が収縮し、血流が悪くなって肩こりや首こり、腰痛を起こします。
骨盤の歪みから背骨の上部にある頚椎は首を支えており、これが歪むと頭部に充分な血液が送られなくなります。
すると頭部は酸欠状態となり、血管が収縮して緊張型頭痛になりやすくなります。
日常の小さなクセでも、繰り返しているうちに徐々に筋肉が左右対称ではなくなり、骨もずれてしまいます。
すると内臓が圧迫されて消化器官の正常な働きを阻害してしまい、疲れやすくなります。
骨盤がずれると背骨も歪み、血液やリンパ液の流れにも影響を及ぼします。
その結果、特に下半身がむくみやすくなり、足先が血行不良で冷たくなってしまいます。
女性のお腹から腰回りは子宮という複雑な組織があるため、元々血行が悪くなりやすいのですが、骨盤や背骨がゆがむと血管を圧迫し、さらに血行が悪くなります。
すると子宮が冷えて生理が止まってしまったり、血液を上手く排出できなくなったりして痛みが起こります。
骨盤が歪む原因は、主に以下の5つとされています。
①日常的な姿勢不良
②長時間のデスクワーク
③妊娠や出産
④筋力不足
⑤合わない寝具を使っている
猫背の状態が癖になっていたり、片足を組んで長時間座っている、片方の足に体重をかけて立っていたりする方は注意が必要です。
日常的に姿勢が悪い状態を続けていると、骨盤周辺の筋肉に大きな負担がかかってしまいます。身体全体のバランスも崩れてしまうため、早めに骨盤矯正を受けるのがおすすめです。
妊娠・出産というお身体に相当の負担をかけてから、ほぼ休む間もなく育児という次への負担がのしかかっていきます。
育児は前かがみの動作が多く、緩んだ状態でさらにストレスをかけ続けますので、筋力低下、疲労蓄積、姿勢不良による体型崩れがおきます。
そしてこの癖を維持したまま放っておくと膝や腰への負担がかかり、猫背、反り腰、O脚など見た目の異常、腰痛や肩こり、膝の痛みなどに繋がりやすくなってしまいます。
この時期に産後の骨盤矯正で体質改善をして、育児を楽しめるお身体づくりの為に産後の骨盤矯正は産後2ヶ月~6ヶ月くらいが、一番変化が出やすい時期なので、この期間に受けるのがおすすめです。
また、仰向けより横向きやうつ伏せで寝るほうが楽に感じる場合、既に骨盤が歪んでいる可能性があります。
柔らかすぎたり、硬すぎたりする布団も身体が歪みやすいため避けたほうがよいです。
自分に合った寝具を選び、骨盤の歪みを悪化させないようにしましょう。
骨盤矯正によって骨盤を整える場合、1回ですべてをよくすることはできません。
その為、当院では日常的にかかる負荷を探しつつ、お身体のバランスを整え、日常生活では気づきにくい「癖」を探し出し、日々の生活で負荷がかからないようアドバイスさせて頂きます。
また、患者様一人ひとりの体質や生活習慣に根源が潜んでいると考え、まずは丁寧に問診し、その後触診で身体の特徴や歪みを確認します。
形状記憶を解除するには、一定の期間と施術の回数が必要です。
通院頻度と通院回数の最適化を行うことにより、正しい状態での「癖」をつけていくことができます。
流れとしては、最初に集中的に、あまり間隔を空けずに骨盤矯正を行うことにより、しっかりとした土台を形成する期間が必要です。
次に骨盤の歪みをしっかりと回復させていく施術のメインともいえる期間が必要になり、間隔を空けながら経過を追い最適な期間を提案させていただきます。
安定してくると整った骨盤の位置を身体に覚えさせる重要な期間があります。
最終的には整った状態を維持していくためのメンテナンスが必要になります。
このようなステップで条件を満たすことができれば骨盤は整い猫背も改善します。
歪みの度合いにもよりますが、効果が出るまでの回数はおおよそ8~16回で3か月間を目安の期間として考えていただければよろしいかと思います。